マンション管理士のコレ聞いて!!

マンション管理士の世界-1

2024年2月9日 カテゴリ: 業界情報

今年も1月5日に、令和5年度のマンション管理士試験の合格発表がありました。
合格率10.1%!決して容易ではない狭き門をくぐった後に、どんな活動が待っているのでしょうか。
現役マンション管理士であり、多方で活躍される松山マンション管理士に、その実態について3回にわたり、お話いただきます。

 

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いつもお読みいただきありがとうございます。
マンション管理士職人(勝手に名乗っています)の松山です。

 

【令和5年度マンション管理士合格発表!】
そろそろマンション管理士試験の合格発表の時期ですね。マンション管理士資格取得を目指している方は、全国で毎年12,000人程度います。そのうち合格者は1,000名程度のようで、令和4年度は1,400名の合格者が出たとのことでした。今年は何名が仲間になるのでしょうか。楽しみですね。

 

【合格後の仕事、団体加入について】
そこで、最も分譲マンションの多い、東京都エリアにおけるマンション管理士の「業界」について、少しお話してみましょう。
私は東京都に在籍していないので、すべて東京都在住の仲間から聞いた話・感じた話ですので、話半分で聞いていただければ幸いです。

 

まず前提として、マンション管理士はその資格を取ったからと言って、行政書士や弁護士と違って、どこかの会に所属しなければならないということではありません。
もともと人脈、営業力、知識・経験を有していれば、一匹狼で資本力などなくても業務展開をすることができます。

 

ではなぜ団体に所属するのか?といえば、すでに20年の歴史を持つ、マンション管理士資格を取得した先輩方がいて、そういった方々とコンタクトが取れるのが魅力だからではないでしょうか。
ちなみに、マンション管理士資格団体には、全国組織があり、「一般社団法人日本マンション管理士会連合会」という組織の構成員は、各都道府県につき1団体しか加入できず、マンション管理士会が構成員であるとのことです。
東京都では、一般社団法人東京都マンション管理士会が構成員となっています。
東京会と日本管理士連合会を兼任する役員が多くおり、両者は非常に距離が近い団体であると言えます。

 

東京会は、設立からずっとずっと同じ会長で、会員数は第1期が最も多く、その後減少傾向にありましたが、最近は微増傾向にあるようです。きっと、法令が変わったことによるものでしょうね。
もともと、東京会は、首都圏マンション管理士会と、東京都マンション管理士会が合わさって、新東京都マンション管理士会として生まれ変わった歴史があります。それ以前は、東京都内に「東京マンション管理士会」などというような会を含め、複数のマンション管理士会が存在し混沌とした状況だったようです。

 

東京会については、2023年2月開催の総会資料を見せてもらったところ、役員の平均年齢が70近いという状況にあり、設立からずっと同じ会長が運営されているようです。
このような状況で、サスティナブルな運営は可能なのでしょうか。

 

さて、東京会に加入する価値はあるかどうか、が気になるところです。
まず、マンション管理士事務所を経営するにあたっては、業務過誤により顧客に損害を与えた場合に備え、賠償責任保険に加入することが重要と考えられますが、これに加入するためには、連合会に加入している会に所属する必要があります。
東京都の場合には、東京会ですので、この点はメリットと考えられます。
年会費は25,000円ですので、保険料と合わせると、年間5万円程度が経費でかかってくるということになります。

 

次に、東京会加入後の業務への貢献度についてです。
聞くところによると公共事業に力を入れており、実態調査などを受託しているようです。
そういった業務がマンション管理士としての仕事なのか?という疑問があるにしろ、マンション管理士が管理組合という顧客を得るまでに、収入を得る機会が多いのは評価できると言えます。

 

今回は以上です。

 

 

(松山マンション管理士)

 

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いかがでしたでしょうか。
次回もマンション管理士職人である松山先生の豊富な知識と情報網から、忌憚のないご意見を紹介いたします。

 

次回の「マンション管理士の世界」もどうぞお楽しみに