管理組合様の声

【大規模修繕工事】 理事長 様 (シンシア蒲田)

2019年4月25日 カテゴリ: 01_大規模修繕工事

物 件 名 : シンシア蒲田   (東京都大田区)             

築 年 月 : 2000年 9月 (工事実施時:築18年)         

総 戸 数 : 40戸                           

構   造 : 鉄筋コンクリート造/地上7階建て

内   容 : 大規模修繕工

 

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当マンションは投資型マンションです。

区分所有者であるオーナーが実際にマンションに居住しておらず、その居住地も約半数の方が関東圏外でありました。築17年目を経過しても、管理会社より初回の大規模修繕工事の話はありませんでした。一般的な大規模修繕工事の周期を経過していた為、管理会社に劣化診断を依頼しました。当マンションの建物管理は管理戸数ランキングで常に上位5位以内にランクインする大手管理会社に委託しておりました。

何故管理会社から、工事の話がなかったのか?

その理由は下記の様でありました。

 

 

第4号議案 大規模修繕工事実施に伴う借入承認の件

工事を実施するにあたり、修繕積立金が不足する事となります。

資金調達方法として、一時金として一世帯あたり数十万円単位の金額を徴収する方法もありますが、全員の方から徴収する事は現実的に困難である事から、工事金額の一部を借入でまかないたいと思います。

工事方法は責任施工方式とする。

(実際の総会議案書より抜粋)

 

 

パートナーであるはずの管理会社からの想定外の提案に大変なショックを受けたと同時に、見放された感じがして言葉を失いました。有名な大手管理会社であれば沢山のノウハウを持っていると期待していました。念のため確認しましたが、責任施工方式以外の方法はとれないと言われました。管理会社に工事を一任する事が可能であれば、管理組合の負担は減ります。しかし、それを実行する為には借金のあるマンションになるという大変なリスクを負わなければなりません。

 

① リスクを背負って管理組合の負担を減らすか?

② 手間はかかるが他の方法を検討するか?

 

管理組合の最高の意思決定機関である総会で上記2つの選択肢のうちどちらを選択するか審議して頂く事と致しました。

結果は『②』になりました。

『②』を選択した場合の懸念される事として次の様な事が考えられます。役員の方々にご負担をおかけする事。しかもボランティアです。借入れをしない金額の範囲内での工事が前提であるが、工事の品質を下げずに大幅なコスト削減をはかる為には、施工会社と同等の知識を得なければならない事。工事に関する選考過程には透明性が必須である事などです。当管理組合の特性や重視している点を考慮し設計・監理方式を選択致しました。管理組合と一体となって頂ける専門家を必死で探しました。投資型マンションの場合、一般的に無関心な方が多いという理由から対象外とされている設計事務所も多く、大変苦労致しました。

 

そんな時偶然ネットでJSM様の存在を知りました。JSMコンサル会員の中に懇意にしておりましたマンション管理士の先生がいらっしゃいましたのでJSM様のお話を伺い、理事会にてJSM様の会社説明をして頂きました。JSMの担当者の方はご自身もマンション管理士として首都圏で300もの管理組合にご支援をしてきた方だったので、お話をお伺いしているだけでも大変勉強になりました。その後はサイトを利用して大変スピーディーに流れる様に事が運びました。JSMサイト会員の一級建築士の先生は大規模修繕工事の進め方から始まり、当マンションの劣化状況ならびにどんな工事が必要なのかをエビデンスをもって丁寧に解説して下さいました。見積もり工事会社を多くとるだけの単なる価格競争を避ける事が出来ました。施工会社の選考に関しては一級建築士からの誘導は一切ありませんでした。疑問点に関してはJSMの担当者の方が、大手総合不動産会社で実績を積まれ不動産業界を知り尽くされている方だったので、大変有益なアドバイスを頂いたお陰で方向性を誤ることなく、施工会社決定に至りました。

 

余談ですが、工事期間中に隣接しているマンションのオーナー様が、JSMサイト会員である施工会社の仕事振りを高く評価され、ご自身のマンションの工事も依頼される事となりました。

建物管理会社からはお金がないという事で見放されましたが、コツコツと努力を積み重ねた結果、JSM様を通じて、新たなパートナーとの出会いがありました。人との信頼は継続的な関係の中で培われるものです。マンション管理は、つい管理会社に任せてしまいがちですが、その姿勢が大変危険である事を痛感致しました。

管理組合自らが資産価値維持向上の為に考え行動する事が、結果的に資産を守る事につながると思います。

 

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