管理組合様の声

【大規模修繕工事】 修繕委員 様 (埼玉県Aマンション)

2021年8月12日 カテゴリ: 01_大規模修繕工事

物 件 名 : Aマンション   (埼玉県川口市)             

築 年 月 : 2007年 5月 (工事実施時:築14年)         

総 戸 数 : 40戸                           

構   造 : 鉄筋コンクリート造/地上12階建て

内   容 : 大規模修繕工

 

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~きっかけ~

輪番制で理事を担当し、管理会社のやり方に強い不信感を持っていました。不自然に高い見積もりが多く、大規模修繕工事については管理会社に任せられないと感じておりました。そのため理事を退任後、大規模修繕委員として活動を開始しました。

手を動かす前に書籍やネットで過去のトラブル事例を読み漁った結果、管理会社・工事会社・設計コンサルタントなどそれぞれがトラブル原因になるため対応の難易度が非常に高いことを痛感しました。さらに、どんなに努力したとしても素人は煙に巻かれるため、個人ではなく体制を整えなければやり遂げられないことも感じておりました。

そのため管理組合の体制強化に向けて、できることがないかをインターネットで探していた所、「マンション修繕入札サイト」を見つけました。 当初は工事会社の見積もり先を探すことが目的でありましたが、直接お話したところトラブルを回避していくための経験に基づくアドバイスをいただけるということで、コストを下げることだけでなく、リスクを回避していく仕組みが整っておりましたので、理事会で決議しアドバイザリーとして入っていただけるようにお願いしました。

 

~嵐の始まりと管理組合の再誕~ 

管理会社の対応に問題があることは把握していましたが、その想定を超える残念な問題が次々と発覚し、順風満帆 とは言えない状況でした。そんな中、一つ一つ丁寧に案をJSMよりいただきながら突破し、管理会社に任せた運営から、組合員のための管理組合に切り替えた体制構築が始まりました。

管理会社へ理事から発注することはなく、総会も管理会社任せの運営状況から一転しました。管理会社の妨害を受けないようJSMの原案を基に理事と修繕委員で議案書を作り、臨時総会を運営して組合員と対話し、不器用ながらも手探りで問題と向き合う方向に管理組合が成長しはじめました。

 

~設計監理者の選定と設計~

選択を間違えた場合致命傷になるため、絶対に管理会社には任せられないのが設計監理者でした。この点については、JSMから紹介いただいた設計監理者とお話させていただき、理事にわかりやすい説明をしていただけたことで理事も安心し、軍師としてお迎えできるよう臨時理事会に提案し承認されました。

 設計監理者に入っていただいたことでわかったことですが、タイルは不自然に特定箇所で集中して浮いている状況であり、別途費用で修繕しない限り無理な状況であることがわかりました。管理会社からもらっていた提案はそもそも非現実的で、管理会社の取るマージンを無くしたとしても、それだけでは必要な工事を予算内でやりきれないことが見えましたので、優先順位のポリシーを理事と決め、工事仕様の作り直しが始まりました。

 

~工事会社の選定~

見積もり候補の会社を近隣の修繕工事現場を回り傾向を把握しながら修繕委員会案を作成しつつ、「マンション修繕入札サイト」を活用して各社に見積もりを取ることとなりました。仕様書は一級建築士の作ったもので入札が行われましたので不明瞭な点はなく、入札はスムーズかつ公正に行うことができました。

諸々調べた結果、コロナの影響で各社の経営状況に差が出ており、その点も考慮した評価基準を作成し、提案金額も、経営体力も、専門家の目から見た技術力も備えた候補を選定することができました。最終的に管理組合では探し出すことができない会社に良い条件で提案いただけましたので、「マンション修繕入札サイト」に感謝しています。

 

~最後に~

単に工事会社を選ぶための取り組みと考えるか、管理会社に支配された状況からの独立の機会と捉えて大規模修繕工事に取り組むかで大きな差があったと思います。私は、下がった工事費用以上に組合員が判断し覚悟して行動するようになれたことが最大の資産だったかと思っております。

 

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